首都圏5球場巨人戦観戦記

東京ドームを中心に現地観戦を通じて、見て聞いて感じたことを気ままに綴ります。

10月10日(月)対ベイスターズ@東京ドーム

延長11回、4時間21分の長い試合だったが、死闘と呼ぶにふさわしいような充実した試合内容だった。

延長になった段階で、気分的にはお腹いっぱいだったので結果はどうあれ素直に受け入れようという気分に至っていたので、敗戦して今季終了となってもCS初戦のような腸が煮えくり返るような気持にはならず、両チームとも死力を尽くしたという点で素晴らしい試合を見させていただいたと感謝したい気持ちになった。

 

試合終了後、ベイスターズ選手がレフトスタンド方向に勢ぞろいして挨拶していたが、決勝打を放った嶺井のヒーローインタビューの後には、阿部・坂本を始めとして巨人の選手達がライトスタンド方向に勢ぞろいして挨拶してくれたのが印象に残った。

スタンドには、ほぼDeNAファンしか残っていなかったので、巨人ファンは、ライトスタンドでも4分の1程度、内野席に至ってはチラホラという程度だったが。

 

昨年のシーズン最終戦は神宮で最後の打者は代打で由伸・現監督だったが、

今日の試合の最後の打者は阿部というのは納得感のある終わり方だった。

橋本の併殺打で試合終了とか、代打・堂上で凡退というのでは不完全燃焼であるが、

阿部で終わりなら仕方ないと諦めもついた。

 

CSファイナルに進出しても広島まで試合を見に行くことは現実的にありえないし、

ファイナルを突破して日本シリーズというのも現実的には難しいかと思うので、

目の前で今季の終焉を迎えることができたのは、

現地観戦派の自分としては満足できる結果だった。

 

試合内容を振り返ると、

初回、先頭の桑原がいきなりセーフティバントを仕掛けてくるが1球でアウト。

奇襲のつもりかも知れないが、立ち上がりに不安のある内海に1球で1アウトを献上してくれるとは、DeNAも相手が見えていないなと感じた。

続く、梶谷も追い込みながらも死球を与えて交代。スタンドのブーイングがすさまじく、これに内海が動揺したのか次のロペスに2ランを浴びてしまう。

更に筒香にヒット、宮崎に四球となり1死1、2塁。初回打者一巡で6失点となった浜スタでの8月26日の試合の再現かと気分は重苦しくなったが、その後は抑えてなんとか2失点のみで切り抜ける。

1回裏には、2死無走者から村田ヒットの後、阿部の1か月以上振りの一発ですぐさま同点に追いつく。

同点に追いついた上に打順は8番からなのだから三者凡退にしてくれるのだろうと思いきや、投手の石田にヒット、打順は1番に還って桑原に2ベースを許し、1死2、3塁再度ピンチを迎えます。梶谷は負傷交代しているとはいえ、代役の2番・関根に外野まで飛ばされ犠牲フライとなり2-3とあっさりとリードを許します。

ここで先発・内海は見切りをつけられ大竹に交代。

先ほど2ランを放ったロペスを迎えますが、サードライナーに仕留めてチェンジ。最少失点で切り抜けます。

その後、大竹は7回まで投げ切り、追加点を許しません。

 

一方、相手・先発の石田も2回、3回を三者凡退に仕留めて、両投手とも気迫あふれる好投。

4回裏に先頭の村田の膝に死球を与えて、しばしの治療時間がありました。

当たり所からすると梶谷同様に負傷交代かと思われましたが、なんとか気合で試合に復帰すると、阿部のファーストゴロで走者交代、続く長野のフェンス直撃2ベースで、1死2、3塁と絶好の得点機を迎えます。

しかし、CSノーヒットと精彩を欠くギャレットが初球に手を出してファーストゴロ、阿部が三本間に挟まれますが、ギャレットは2塁には向かわず2死1、3塁とチャンスの芽がしぼみます。続く亀井はレフトフライでチェンジ。

タラレバですが、ギャレットがボールを見極めて犠牲フライでも打ってくれていればと思わずにはいられませんでした。

 

6回裏に前の打席で痛い死球を食らった村田が打席に、デッドボールのお返しとばかりに放った打球はバックスクリーン左に届く同点ソロHR。

村田の意地の一発を見た感じがして、今日は勝つ或いは引き分けで1stステージを突破できそうな予感が生じました。

 

大竹は7回まで投げ切って全力を出し切った感じがありましたので、

8回表は山口がマウンドに上ります。

先頭打者は筒香。大竹が気合で連続三振に仕留めていましたが、山口はセカンドへの内野安打を許します。続く宮崎は四球で無死1、2塁。

勝ち越しのリードを許しかねない大ピンチでしたが、倉本を投手ゴロに仕留めて1-5-3の併殺打。2死2塁と相手の勢いを萎ませます。代打・後藤は敬遠したのち、代打・嶺井をセカンドフライに仕留めてチェンジ。無失点で切り抜けたという点で山口の意地が垣間見られたように思いました。

 

9回表はマシソンが三者連続三振で仕留めて、サヨナラのお膳立てをしてくれます。

 

9回裏は先頭の村田がショートの悪送球を誘う内野安打で出塁すると代走・鈴木。

盗塁して阿部のヒットでサヨナラ勝ちのシーンが頭にはよぎりましたが、

まさかの牽制アウト。今度は巨人側の勢いが萎ませられてしまいました。

阿部、長野凡退で延長に突入。

 

10回表は、2日連続でマシソンのイニング跨ぎはできないためか守護神・澤村が登板。いきなり初戦で一発を浴びたロペスとの対決でしたが、サードライナーに仕留めて1アウト。続く筒香はセカンドゴロ。宮崎は投手ゴロと三者凡退に仕留めて、

初戦の汚名返上を成し遂げます。この場面は信頼回復に向けた澤村の意地を見た思いがして満足度が高まります。

 

10回裏は打順も悪く三者凡退。

11回裏なら上位に廻るので、ここでサヨナラかなと皮算用しておりましたが、

その直前の11回表に先頭の倉本の打球が澤村を直撃して負傷交代。

両軍共に満身創痍な感じになってきます。

代わった田原に対し、エリアンが送りバントを苦労しながらも決めて1死2塁。

一打出れば勝ち越しの場面で嶺井が初球を叩いてレフト越えの2ベース。

3-4と勝ち越しを許してしまいます。

投手は戸根にスイッチ。三振、ショートフライで追加点を許さず1点差のまま11回裏へ。

 

相手投手は当然ながらクローザーの山崎に交代。

山崎相手なら1点くらいは何とかなるのではと淡い期待を持っていましたが、

先頭の立岡は強い打球ながら野手正面で1アウト。

続く坂本はこの打席まではノーヒットでしたが、さすがに首位打者タイトル持ちなので、ヒットで出塁。

次打者は守備交代で途中から入っている橋本。

山崎は不安定であることと、初戦で不可解な送りバントで敗戦したことを踏まえれば、

強攻策の方がよい。後がない2アウトに自ら入り込む必要はないと思ったのですが、

サインは送りバントで小フライとなってしまい走者は進めることもできずに2アウト。

つくづく橋本は、この場面に限らずシーズンを通して持ってない選手だなと思いました。もっとも橋本強攻で併殺打というのも8月頃に見慣れたシーンだったので、

それを回避したかったのかも知れません。

次打者は代打・堂上。堂上も代打で初球を必ず振って1球アウトが多かったので、

それは避けてほしいと願っておりましたが、なんとかスイングせずに四球を選んで阿部にまで打席をつなげます。

 

そして阿部の一打はスタンドインして逆転サヨナラかと思われましたが、

奇跡の願いも空しくフェンス手前で失速して捕球され試合終了。

同時に今季終了となりました。

 

試合前の守備練習前のストレッチを見てましたが、背番号38を見てオッと思いました。どうやら中井に代わって1軍昇格した模様。

 

試合中での出番こそありませんでしたが、来季への希望を見た感じがしました。

 

由伸監督1年目で2位は、十二分な戦績だと個人的には思います。

 

ドームでCSを3戦も見ることが出來て本当に満足しています。

 

特に3戦目は両チームとも持てる力を出し切った好試合で、

レギュラーシーズンとは別の短期決戦ならではの試合の醍醐味を堪能できました。

 

来年2月下旬のドームでのオープン戦まで、

しばらく時間が空きますが、楽しみに待ちたいと思います。

 

では、また。